【新潟 美人林】人々の手で守られるブナ林で癒される

2020/07/16
2020/07/16
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新潟県十日町市松之山にある「美人林(びじんばやし)」を聞いたことがありますか?樹齢100年のブナ3,000本が凛と立ち揃う、美しい空間です。自然の美しさと美人林が今に残されている歴史、そして周辺の癒しスポットも合わせてご紹介します。

絶滅危惧種の野鳥も?1年を通して美しい樹齢100年のブナ林

美人林

今や一大観光地となった新潟県十日町市にある「美人林」には、毎年全国から10万人以上の人が訪れています。樹齢約100年ほどのブナ林で、その立ち姿の美しさから美人林の名前がつきました。

美人林は四季を通して様々な表情を持っています。春には、3,000本のブナの林が太陽の光を反射し、夏には鮮やかな新緑に包まれ、木々の間を爽やかな風が通り抜けます。秋には黄色やオレンジ色に紅葉する光景が楽しめ、冬は雪が積もった「銀世界」の中に、力強く木々が立っている様子を観ることができます。

また、十日町市松之山は、140種類もの野鳥が生息していて、絶滅危惧種も見られることから「野鳥の宝庫」と呼ばれています。毎月野鳥愛護会による定例探鳥会が行われています。林の中では様々な種類の鳥の鳴き声が聞こえ、運が良ければ見たことのない鳥に出会えるかもしれませんね!

何度か無くなりかけた美人林

伐採

実は美人林は大正時代に、木炭にするため一度すべて伐採されたことがありました。しかし、翌年にはブナの若芽が一斉に生え始め、野鳥の生息地となったことから保護されるようになりました。同じ時期に生え始め高さが揃うようになったので、整然と立ち並んだ林の美しさがより一層際立っています。

また、木材として伐採されていた時代もありました。第二次世界大戦後、空襲で国土の2割近くの森林や田畑が荒廃しました。残った荒れ地を復興させるため、原生林の伐採が行われるようになります。新たなインフラや工場の建設、住宅の建て替えが急務とされる中で木材の必要性が急激に高まり、政府によって人工植樹が推進されました。植栽が容易で成長が早い杉は、ブナよりも商業的な価値がありました。そのため、日本全国のブナ林の多くが杉林になったのです。

しかし、その間も「美人林」は無傷であり続けました。背景にはこのようなストーリーがあります。

美人林

昭和40年頃、松之山にとある材木商がやってきて、近くの住人と会話をしていました。その商人は林を見て、「ここが杉林だったら、将来楽しみだなぁ...」と口にしました。すると近くの住人はこう言います。「でも、中はとても綺麗で、落ち着くんですよ。そうでしょう?」材木商は「そうですね。もしこの林を人間に例えたら、それは美しい女性だろう」 と答えました。

この何気ない会話が近所の人たちの間で広がり、やがてこの林のことを「美人林」と呼ぶようになりました。この噂は商工会長の耳にも届き、「自分の目で林を見たい」と思った商工会長は実際に美人林を訪れました。その美しさに感銘を受け、この林を利用して観光PRをすることにしたのです。それ以来、この土地の人たちの手により、美人林を木材の買い替えや伐採から守ってきたのです。現在もボランティアで、枯れ葉を集めたり、弱った木を間伐したりと、林をきれいに保つ活動がされています。

「美人林」という名前には、美しい姿だけでなく、経済成長のために木を伐採しようとする動きに抵抗し、林を守り続けてきた近隣の人々の美しい想いが込められているんですね。

森林浴と温泉で自分にご褒美を!

美人林

美人林の中に入ったら、広大な林の中に身を預けてリラックスしてみましょう。近年、森林浴は健康に良い効果があると科学的に証明されています。ストレスホルモンを減らしたり、免疫力を高めたりする効果があり、より幸せで健康的になれると言われています。山を登ったり、走ったりする必要はありません。ただゆっくりと、新鮮な空気を吸うだけでいいのです。

林の中は周辺よりも気温が2℃ほど低いため、夏は避暑地として最高ですが、涼しい時期は羽織るものを持っていくことをおすすめします。

もう1つの松之山の顔、それは「日本三大薬湯」の1つに数えられているということです。松之山の温泉は特に、神経痛や傷、冷え性、肌荒れなどに効能があることで知られています。

美人林で森林浴をして、温泉で疲れを癒して...日頃から頑張っている自分を、松之山でぜひ労ってみてはいかがでしょうか。

スポット
美人林 新潟

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